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長期旅行 インド編 バラナシにて

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マスタル マスタル 乗りなさい!

 

インドでは手紙を郵便局やホテルなどで受け取ってくれるシステムがあり、行く場所行く場所でそれを受け取ることが可能だった。 友人たちは先にバラナシ入りしており、ガートの近くのホテルに預ける手筈になっていた。 ガートはガンジス川岸辺のことで町の中心地である。 迷路のような複雑な路地に渋谷ぐらいの人が居て、雨こそ降っていなったが夜になると映画のブレードランナーの街の雰囲気のようだと感じた。駅から出るとリキシャとオートリキシャがしつこく客引きをしている。 バックパックの外人を見つけて攻撃を仕掛けてきた。 つまり僕を強引に自分の車に乗せようとしてるのだ!「No!アイ ドント ニード」得意の日本語英語で応戦する。 中心地の手紙が置いてあるセントラルホテルまで歩けそうだったので、ぶらぶらと町の見学をしながら行こうと決めていたのだ。 ほとんどのリキシャは諦めて他の客を乗せに行ったのが、60歳くらいのリキシャの運転手、リキシャワラーがずっと後を追いかけてきた・・・「Master! Master! Please!」と何度も呪文のように後ろから声をかけてくる。    インド人のRの発音は舌を巻いて「ル」と発音する。それが基本的なインド訛りの英語だ。「マスタル マスタル プリーズ」・・・・・「しつこいなぁ!・・・」まだ付いて来る。 呪文は鳴り止まない・・・・・ふと道端の人だかりを見るとなにやら不思議と言うか得体の知れない物の実演販売をしている・・・そのリキッドを足に塗ると、白い煙が立ち上るのだ!なんだこれ!? と思った瞬間後ろで「Master! Master! Please」あの呪文だ。 まだ居る・・日本だったら絶対にあだ名は「すっぽんの何とかだ!」 こうなったらこちも意地だ! 絶対に乗ってやらない!!歩いて行ってやる!!・・・呪文が聞こえる・・ 無視しよう!! その方が良い!!まだ、付いて来る、クソ! 堪忍袋の緒が切れるぞ!ここは声を荒げてこの呪文が脳裏に焼きつくことを阻止せねばならない!!「NO!!!!ノーとゆうたら、ノー」と大きい声で言った瞬間数匹の犬に吼えられそして僕とリキシャを囲んだ。 気がついたらリキシャの座席に非難していた。 藤原信也のインド放浪を読んでバラナシの犬は怖いと認識していた。ここの犬はガンジス川に流された人間の肉を喰らっているし、噛まれれば狂犬病になる恐れもあるのだ。 そして犬が煩く吼えるリキシャの上で行き先のホテルを告げ、値段の交渉をした。リキシャの運転手は駅に行った時の同じ金額を言ってきた。「何?!!!まさに人の足元を見やがって!!」結構歩いて来ているではないか! 勿論、提示額を飲むことはしない。 ここで提示した金額を飲むとその生態系を変えてしまい外国人に対して物価の上昇を促すことになるのだ・・・・といっても5円とかの金額なのだが・・・・・交渉成立した後、ホテルの名前を再確認すると運転手は何度も首を横に振り「yes yes yes master!」と行った。 そしてリキシャは走り出した。そもそもリキシャは人力車のことで日本からの外来語らしい・・・

 

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ここは何処????

 

僕は土地勘が良く何処行っても東西南北の感覚を持っていて今までに酷く道を間違ったことはない。何か方向がおかしいと思っていた・・・・こちで良いのか?再々確認!ディス ウエイ OK?「yes yes yes master!」何度も首を横に振る。そして細い路地に入って運転手はホテルの看板を指差した!!名前が違う!!しかしリキシャはそのホテルだと言い張る!金はまだ払わん!ホテルの人に聞いて見なければ・・・・・・   ホテルに入るとオナーらしき人が居た。「あのぉ・・・・this hotel is central hotel ?」「Yes , but i changed the name a week ago」 一週間前までその名前だと言う・・・・「 is there any message for me?」 そして自分の名前も告げるとそのオナーは「from who?」僕は友人の名前も言うと「no masssege no letter, but i know the name.your friend stay in this hotel,」ホントか?友人MとCがいるのか? しかし、怪しすぎる手紙を実際に受け取らないと信用できない。そして、テーブルにあった宿帳を見せてくれと半分強引にぶん取ってみた・・・・・1週間前に彼らはここに来ているはずだが、2週間前までさかのぼって宿帳をチェックしたが彼らの名前は無い。 こいつらホテルもリキシャもグルだな・・・・・白々しく嘘をつきやがって! オナーはお得意の首を横に振り「 アイ ノウ ヨル(your) フレンド・・・」とずっと言ってる。 これは駄目だ! すっとぼけたオーナーに「ライヤー じゃ!!お前は!」と捨て台詞を吐いてホテルを出た。 リキシャたちは客の要望を無視して兎に角、バックマージンの入るホテル目指すのだ! リキシャを蹴りながらリキシャワラーに金を払い「嘘つくな!ボケ!」と言いて歩き始めた・・すると、あの呪文がまた聞こえてくるのだ。「マスタル マスタル where go?」  僕の怒りが通じていないのか? 彼は斜め後ろで絶妙な距離を保ち、僕の歩幅に合わせて漕ぐスピードを調節しながら乗れと言ってくる。 ハート強すぎ!鋼の心臓だ!!このぐらいしないとこの過酷な場所では生き残れない。クソ!・・・・逆に何か意地のような絶対目的地まで乗って行ってやる!という訳の分からない気持ちが沸いて来て、その数箇所穴が開いている綺麗とはいえない座席に陣取った。 「ジャナ ジャナ! ジャナ 行け!」と言った。 ワラーは嬉しそうにやる気満々の顔で自転車を漕ぎ出した・・・・・疲れる・・・・・

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手紙はここにあるのか?

セントラルの前まで来ることができた。彼は当然のように金を要求してきた。   「ノーじゃ!!」と一括! お前は嘘をついたのでこれ以上は払わない! 僕は当然のごとく払わない。「マスタル マスタル」・・・と拝んでくる・・・・「 ツーレイトじゃ!心を入れなおせ!まじめにやれ!!!」 僕の大阪弁が伝わったかどうかは知る由もないが、ワラーは悲しい眼差しを僕に投げかけていた・・・

そしてやっとの事でセントラルホテルの中で無事に手紙を受け取ることができた。外へ出た時に偶然にも友人Mにあった。カトマンズで別れて1週間ぶりに上手く会う事ができた。なんだかんだあった後の再会はなんとなく嬉しいものだった。 Mもなんとなく同じ気持ちだったに違いない。それも証拠にいつもよりもテンションが高かった。 彼は普段でもタバコの吸いすぎで咳をしているのだが、それがやけに多いし顔色も悪い、聞けばインドに入ってから食欲も無く、体調が優れないとの事。 インドと言えどもこの季節の寒暖の差は激しく、それに食べ物も合わないし、移動に疲れる。体調が崩れるのも致し方ない。兎に角、彼らが泊まっている宿に行くことにした。

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狭い路地にひしめき合ってガラクタのような物の中に店の親父が埋もれ同化している店や様々な店が立ち並んでおり、人も数もかなりのものだ。 タイのサンペン市場の感じだ。迷路のような複雑な路地を抜けていく。 途中には野良牛が行く手を阻んだりするのだ。其の牛の糞を乾かして燃料としている店もある。そして漸く、目指すゲストハウス、ロッジに到着し友人Cにも再会することができた。しかし、このときはあんな状況になるとは夢にも思わなかった・・・・

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