九九の3の段の後半が・・・
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落ち着きのない子供時代
生まれてこの方、まともに勉強した!という記憶は多くないのにもかかわらず、このタイで日本語教師をやっているのが、あつかましいやら滑稽やら、あのころの僕は想像もできなかった今である。といっても僕の人生は数十年単位で、めまぐるしく変わってきたのだが・・・
9歳のころ、じっと椅子に座って勉強するという行為は僕の思考回路にはまだ、組み込まれていなかった。だから通知簿には落ち着きがありませんと書かれていた。
しかし、小学生の低学年で落ち着きがあるのも,子供としていかがなものか?まあ立場が教師だと、落ち着いたおとなしい子がやり易いのだが・・・
今でこそ、落ち着かせたいその気持ちはよくわかります。
歌以外の初めての暗記
小学2年のころに掛け算九九を習い始めるのは日本全国共通であろうと思うが、初めて暗記という行為をさせられた。
歌のようにメロディーがあれば別なんだが、メロなしの暗記はこれが始めてだ!九九のそのサウンドは8歳の自分にとってまるでお経サウンド!辛気臭いサウンドだ。
その辛気臭いメロなしのものを覚えるのは至難の技、困難きわまりない。それも1から9まで、そして9から9まで韻も踏まない、単調で、サビもドラマも無い音楽。虚しささえ感じてしまうのであった。
それを暗記して一人ずつ出席番号順に発表しなければならない。発表まで残されたタイムリミットは1週間だった。
発表当日、初舞台に上がる役者のような気持ちで誰もが臨んでいたが、僕もその中のひとりであった。発表者は出席番号の“あ”から。僕は“く“だから比較的早い順番で初舞台に上がらないといけない。
僕の前にいた役者はすべてその大役を果たすことができた。そして目には見えない僕のどん帳が開き、僕は元気よく一声をあげた。
「いんいちがいち!いんにがに!」
順調な出足だった。無事に1の段が済み、2の段も快調に。感触はOKだ!そして3の段に!行けるぞ!いいぞ!
と思ったその瞬間
「さんひちが・・・」
頭の中が真っ白に・・・
「さんひちが・・・・」なんだ!?
「さんひちが・・・」でてこない・・・
「さんひち・・・」と4回目をいったあと、担任から、もういいと絶妙のタイミングで突っ込まれ、「来週までに覚えてきなさい」と言われた。
僕の初舞台は千秋楽を見ないで終焉、舞台から下ろされたのだった。
そう、馬鹿プラス怠けていたのである。
怠け者である、その習慣はそのあとも長く続くのであった。
SANDWICH BITCH!
母親がそのあとの担任との面談で、自分の息子が九九ができないことを指摘された。
母も若かったせいか、性格なのか、その担任に反論したのだった。
「大人になって九九言えない人はいないから、やいのやいの言わないでと・・・」
嫌われた。親子でその先生にきらわれた。ことあるごとに皮肉られた。
どんなシチュエーションだったか、覚えていないがサンドイッチと書くところ、僕はサンドウィッチと書いた。
その担任は「あなたの家ではサンドウィッチというの?サンドウィッチって!・・」
明らかに嘲笑していた・・・
何がいけないのか、ウィッチ!ヴァニラアイス!駄目なのか!!!
じゃ、“デズニーランド“って自信を持って大きな声で渋谷のスクランブル交差点で叫んでみろ!!ディズニーランドって!って言い、そして嘲笑しながら!!!BITCH!
取り乱しました。すいません・・・・
しかし、本当は分かっています、ちゃんと覚えなかった僕が諸悪の根源であります。その後はこころを入れ替えて、ソロバン塾に通い始めたが、やはりこらえ性がなく、九級というレベルでケツを割ってしまった。
せやかて、めんどくさいねんもん!